日本銀行とは

日本銀行は「銀行」と言っても、三菱東京UFJ銀行などの都市銀行やもちろん住信SBIネット銀行などとも違います。第一、周囲の友人・知人の中で「日本銀行に口座を持っている」なんていう人は、聞いたことがないですよね。日本銀行の通帳なんて見たこともないし。

それにテレビなどを見ていると、日本銀行のTOPは「総裁」と呼ばれています。銀行の役職名でよく聞くのは「頭取」。一般の会社の「社長」と同じであり、その語源については、雅楽演奏の時の「音頭取り」からきているという説と、「筆頭取締役」の略称であるという説があるようです。でもネット銀行のTOPはほとんど「代表取締役社長」。

自民党のTOPも「総裁」ですが、あれ?民主党も「総裁」、共産党は「委員長」、みんなの党や維新の会は「代表」。あと皇室の方が「日本赤十字社名誉総裁」なんてなさっているようだし、宗教団体、はては暴力団まで「総裁」という役職名を使っているところもあるらしい。

調べてみると、どうも役職名に対しては法令や規則がないようです。任意に決めていいようですから、「△△党・親分」なんて言っても別にかまわないみたいですね。選挙の時に、連呼されてもあまり重みが感じられませんが。

「総裁」という名称は歴史も古く、江戸時代から使われているようです。幕末に藩政改革が行われたときに「大老」などの言葉に代わって使われ、最高職として将軍からも一目置かれる存在であり、権力を振うこともできたということです。現在ではそうした権威主義的な意味合いは無くなり、明治以来の伝統として使っていたり、あるいは逆にそうした歴史を嫌って使わなかったりもしているようです。

さて、日本銀行はどんな仕事をしているのか。インターネットで「日本銀行」というキーワードで調べてみると、子供にも分かりやすくマンガ付きで解説したものから、専門用語がちりばめられて、一読しただけではなんだかよくわからないものまで、実にたくさんの解説が出てきます。と、いうことはそれだけ実は「日銀」が何をやっているかあまり知らない、わかりにくい、という人が多いということでしょう。

その解説のはじめに出てくるのが、日本銀行は日本の「中央銀行」であるということ。では中央銀行とは何か。一国の金融の中枢に位置する銀行であるということ。ホームページを開くとまず「日本銀行は、物価の安定と金融システムの安定を目的とする、日本の中央銀行です」と大きく書いてあります。

その業務は銀行を相手にしています。(解説リンク:通常の業務 | 日本銀行と円高デフレ)だから一般の人は日銀に口座を作ったりは出来ないのです。政府や各国の中央銀行などと密接な連絡を取り合いながら、景気全体の動きを調整する仕事を行っています。唯一その国の銀行券(日本でいえば千円から一万円までの紙幣)を発行できる銀行です(ちなみに硬貨は政府が発行しています)。市中の銀行からお金を預かり、資金を貸し出したりします。そのことで通貨の供給量を調節して、景気や物価の安定を図っているのです。

また政府のお金の出し入れや管理を行い、金融政策の決定を行って国会へ報告したり、国際金融業務として外国の中央銀行や国際的な金融機関とも協力し合います。その他金融関係の情報や分析・研究なども行っています。私達に身近な仕事としては、損傷したお金を基準に従って取り換えてくれるという仕事がありますね。最低でも5分の2以上の面積が残っていれば、半額以上に取り換えてくれます。

ホームページには「日本銀行は、日本銀行法によりそのあり方が定められている認可法人であり、政府機関や株式会社ではありません」と書かれています。意外にも日銀は国の一機関ではないのです。平成10年4月に「日銀法」が改正され、中央銀行としての「独立性」を法制度としても明確にしました。過去にも第一次大戦後のドイツなど、財政危機に陥った国々が野放図に紙幣を発行させて大変なインフレを引き起こし、経済を混乱させたことがありました。独立性を持たせて、政府の圧力と暴走の歯止めを行うという事のようです。